人間失格ゲームをやってみよう!〜小説「人間失格」太宰 治〜

人間失格 という小説を読まれたことがあるでしょうか?

僕(@harakunishere)はこの小説を小学校4年生くらいの時に読み始めその時は断念した記憶があります。

 

それで中学校に上がった時にまた読み始めてその時はとうとう全部読むことができました。

↑純文学っぽい喋り方になってしまっていますが、、太宰さんの作品の事を考えるとそうなってしまうんですよね笑

今日はそんな人間失格に出てくるゲームについてご紹介します!

太宰 治

太宰治は青森県出身の明治生まれの小説家です。

太宰 治(だざい おさむ、1909年明治42年)6月19日 – 1948年昭和23年)6月13日)は、日本小説家である。本名、津島 修治(つしま しゅうじ)。自殺未遂や薬物中毒を克服し戦前から戦後にかけて多くの作品を発表。没落した華族の女性を主人公にした『斜陽』はベストセラーとなる。その作風から坂口安吾織田作之助石川淳らとともに新戯作派無頼派と称された。主な作品に『走れメロス』『津軽』『お伽草紙』『人間失格』がある。(引用:Wikipedia)

「走れメロス」は僕の高校の教科書にも載っていたし、誰しも一度は聞いたことのある作品ではないでしょうか?

また、太宰治は芥川龍之介を崇拝しており「芥川賞」を強く取りたいと思っていたようです。

ただ、かなり生活面が荒れており薬物中毒や自殺未遂を繰り返していたみたいですね。

そのことから第一回の「芥川賞」の選考委員川端康成から「作者、目下の生活に厭な雲あり」と私生活を評され、太宰治は「小鳥を飼い、舞踏を見るのがそんなに立派な生活なのか」と文芸雑誌『文藝通信』10月号で反撃したということです。

人間失格

人間失格』(にんげんしっかく)は、小説家太宰治による中編小説。『ヴィヨンの妻』『走れメロス』『斜陽』に並ぶ太宰の代表作の1つである。1948年昭和23年)3月より書き始め、5月12日に脱稿した。太宰は、その1ヶ月後の6月13日山崎富栄と共に玉川上水入水自殺した。同年、雑誌『展望』6月号から8月号まで3回にわたって掲載された本作品は、著者死亡の翌月、7月25日、筑摩書房より短編「グッド・バイ」と併せて刊行された。定価は130円

他人の前では面白おかしくおどけてみせるばかりで、本当の自分を誰にもさらけ出す事の出来ない男の人生(幼少期から青年期まで)をその男の視点で描く。この主人公の名前は、太宰の初期の小説『道化の華』に一度だけ登場している。

戦後の売り上げは、新潮文庫版だけでも累計発行部数670万部を突破しており夏目漱石の『こころ』と何十年にもわたり累計部数を争っている。

(引用:Wikipedia)

この「人間失格」太宰さんが亡くなってから50年以上経っていますので著作権が切れております。したがってインターネットなどで公開されているので読むことができるんです。

読みたい方はこちらからどうぞ!是非是非名作なので。→ 人間失格

さて、いよいよ「人間失格ゲーム」のご紹介をしていこうと思うのですが、このゲームが出てくる小説の一部分をみてみましょう!

 自分たちはその時、喜劇名詞、悲劇名詞の当てっこをはじめました。これは、自分の発明した遊戯で、名詞には、すべて男性名詞女性名詞中性名詞などの別があるけれども、それと同時に、喜劇名詞、悲劇名詞の区別があって然るべきだ、たとえば、汽船と汽車はいずれも悲劇名詞で、市電とバスは、いずれも喜劇名詞、なぜそうなのか、それのわからぬ者は芸術を談ずるに足らん、喜劇に一個でも悲劇名詞をさしはさんでいる劇作家は、既にそれだけで落第、悲劇の場合もまた然り、といったようなわけなのでした。

「いいかい? 煙草は?」

 と自分が問います。

「トラ。(悲劇(トラジディ)の略)」

 と堀木が言下に答えます。

「薬は?」

「粉薬かい? 丸薬かい?」

「注射」

「トラ」

「そうかな? ホルモン注射もあるしねえ」

「いや、断然トラだ。針が第一、お前、立派なトラじゃないか」

「よし、負けて置こう。しかし、君、薬や医者はね、あれで案外、コメ(喜劇(コメディ)の略)なんだぜ。死は?」

「コメ。牧師も和尚(おしょう)も然りじゃね」

「大出来。そうして、生はトラだなあ」

「ちがう。それも、コメ」

「いや、それでは、何でもかでも皆コメになってしまう。ではね、もう一つおたずねするが、漫画家は? よもや、コメとは言えませんでしょう?」

「トラ、トラ。大悲劇名詞!」

「なんだ、大トラは君のほうだぜ」

 こんな、下手な駄洒落(だじゃれ)みたいな事になってしまっては、つまらないのですけど、しかし自分たちはその遊戯を、世界のサロンにも嘗(か)つて存しなかった頗(すこぶ)る気のきいたものだと得意がっていたのでした。

またもう一つ、これに似た遊戯を当時、自分は発明していました。それは、対義語(アントニム)の当てっこでした。黒のアント(対義語(アントニム)の略)は、白。けれども、白のアントは、赤。赤のアントは、黒。

「花のアントは?」

 と自分が問うと、堀木は口を曲げて考え、

「ええっと、花月という料理屋があったから、月だ」

「いや、それはアントになっていない。むしろ、同義語(シノニム)だ。星と菫(すみれ)だって、シノニムじゃないか。アントでない」

「わかった、それはね、蜂(はち)だ」

「ハチ?」

「牡丹(ぼたん)に、……蟻(あり)か?」

「なあんだ、それは画題(モチイフ)だ。ごまかしちゃいけない」

「わかった! 花にむら雲、……」

「月にむら雲だろう」

「そう、そう。花に風。風だ。花のアントは、風」

「まずいなあ、それは浪花節(なにわぶし)の文句じゃないか。おさとが知れるぜ」

「いや、琵琶(びわ)だ」

「なおいけない。花のアントはね、……およそこの世で最も花らしくないもの、それをこそ挙げるべきだ」

「だから、その、……待てよ、なあんだ、女か」

「ついでに、女のシノニムは?」

「臓物」

「君は、どうも、詩(ポエジイ)を知らんね。それじゃあ、臓物のアントは?」

「牛乳」

「これは、ちょっとうまいな。その調子でもう一つ。恥。オントのアント」

「恥知らずさ。流行漫画家上司幾太」

「堀木正雄は?」

 この辺から二人だんだん笑えなくなって、焼酎の酔い特有の、あのガラスの破片が頭に充満しているような、陰鬱な気分になって来たのでした。

「生意気言うな。おれはまだお前のように、繩目の恥辱など受けた事が無えんだ」

 ぎょっとしました。堀木は内心、自分を、真人間あつかいにしていなかったのだ、自分をただ、死にぞこないの、恥知らずの、阿呆のばけものの、謂(い)わば「生ける屍(しかばね)」としか解してくれず、そうして、彼の快楽のために、自分を利用できるところだけは利用する、それっきりの「交友」だったのだ、と思ったら、さすがにいい気持はしませんでしたが、しかしまた、堀木が自分をそのように見ているのも、もっともな話で、自分は昔から、人間の資格の無いみたいな子供だったのだ、やっぱり堀木にさえ軽蔑せられて至当なのかも知れない、と考え直し、

「罪。罪のアントニムは、何だろう。これは、むずかしいぞ」

 と何気無さそうな表情を装って、言うのでした。

「法律さ」

 堀木が平然とそう答えましたので、自分は堀木の顔を見直しました。近くのビルの明滅するネオンサインの赤い光を受けて、堀木の顔は、鬼刑事の如く威厳ありげに見えました。自分は、つくづく呆(あき)れかえり、

「罪ってのは、君、そんなものじゃないだろう」

 罪の対義語が、法律とは! しかし、世間の人たちは、みんなそれくらいに簡単に考えて、澄まして暮しているのかも知れません。刑事のいないところにこそ罪がうごめいている、と。

「それじゃあ、なんだい、神か? お前には、どこかヤソ坊主くさいところがあるからな。いや味だぜ」

「まあそんなに、軽く片づけるなよ。も少し、二人で考えて見よう。これはでも、面白いテーマじゃないか。このテーマに対する答一つで、そのひとの全部がわかるような気がするのだ」

「まさか。……罪のアントは、善さ。善良なる市民。つまり、おれみたいなものさ」

「冗談は、よそうよ。しかし、善は悪のアントだ。罪のアントではない」

「悪と罪とは違うのかい?」

「違う、と思う。善悪の概念は人間が作ったものだ。人間が勝手に作った道徳の言葉だ」

「うるせえなあ。それじゃ、やっぱり、神だろう。神、神。なんでも、神にして置けば間違いない。腹がへったなあ」

「いま、したでヨシ子がそら豆を煮ている」

「ありがてえ。好物だ」

 両手を頭のうしろに組んで、仰向(あおむけ)にごろりと寝ました。

「君には、罪というものが、まるで興味ないらしいね」

「そりゃそうさ、お前のように、罪人では無いんだから。おれは道楽はしても、女を死なせたり、女から金を巻き上げたりなんかはしねえよ」

 死なせたのではない、巻き上げたのではない、と心の何処(どこ)かで幽かな、けれども必死の抗議の声が起っても、しかし、また、いや自分が悪いのだとすぐに思いかえしてしまうこの習癖。

 自分には、どうしても、正面切っての議論が出来ません。焼酎の陰鬱な酔いのために刻一刻、気持が険しくなって来るのを懸命に抑えて、ほとんど独りごとのようにして言いました。

「しかし、牢屋(ろうや)にいれられる事だけが罪じゃないんだ。罪のアントがわかれば、罪の実体もつかめるような気がするんだけど、……神、……救い、……愛、……光、……しかし、神にはサタンというアントがあるし、救いのアントは苦悩だろうし、愛には憎しみ、光には闇というアントがあり、善には悪、罪と祈り、罪と悔い、罪と告白、罪と、……嗚呼(ああ)、みんなシノニムだ、罪の対語は何だ」

「ツミの対語は、ミツさ。蜜(みつ)の如く甘しだ。腹がへったなあ。何か食うものを持って来いよ」

「君が持って来たらいいじゃないか!」

 ほとんど生れてはじめてと言っていいくらいの、烈しい怒りの声が出ました。

「ようし、それじゃ、したへ行って、ヨシちゃんと二人で罪を犯して来よう。議論より実地検分。罪のアントは、蜜豆、いや、そら豆か」

 ほとんど、ろれつの廻らぬくらいに酔っているのでした。

「勝手にしろ。どこかへ行っちまえ!」

「罪と空腹、空腹とそら豆、いや、これはシノニムか」

 出鱈目(でたらめ)を言いながら起き上ります。

 罪と罰。ドストイエフスキイ。ちらとそれが、頭脳の片隅をかすめて通り、はっと思いました。もしも、あのドスト氏が、罪と罰をシノニムと考えず、アントニムとして置き並べたものとしたら? 罪と罰、絶対に相通ぜざるもの、氷炭相容(あいい)れざるもの。罪と罰をアントとして考えたドストの青みどろ、腐った池、乱麻の奥底の、……ああ、わかりかけた、いや、まだ、……などと頭脳に走馬燈がくるくる廻っていた時に、

http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/301_14912.html

さて、どうだったでしょうか。この部分を読むともう大分「こういうゲームねぇ」と分かったのではないでしょうか。

補足:赤いマーカーの部分がトラ・コメゲーム青いマーカーの部分がアントニムゲーム。

人間失格ゲーム-トラ・コメゲーム-

いよいよ、ゲームの説明をしていこうと思いますね。

トラ・コメゲームはある言葉が喜劇名詞か悲劇名詞かを当てるゲームです。

このゲームの名前は喜劇が英語で”コメディー”悲劇が英語で”トラジディー”と言うのから勝手に僕が名付けました笑

トラ・コメゲームのルール

・ジャンケンをする

・ジャンケンで勝った人から思いついた名詞を言う

・ジャンケンに勝った人の左横にいる人がその名詞が喜劇名詞なのか喜劇名詞なのかを当てる。この時、喜劇名詞ならば「トラ」悲劇名詞ならば「コメ」と言う。

・その場にいる全員でその回答について考察する。

・次に回答した人が思いついた名詞を言う

あとは同じように時計回りに進んでいきます。

考察の段階でみんなに納得のいく選択肢を選んだ人にポイントをつけて勝ち負けをつけても面白いかもしれませんね。

「いいかい? 煙草は?」

 と自分が問います。

「トラ。(悲劇(トラジディ)の略)」

人間失格ゲーム-アントニムゲーム-

次はアントニムゲームです。

アントニムゲームはある言葉の対義語が何かを当てるゲームです。

このゲームの名前のアントニムも英語で対義語が”アントニム”と言うところから僕が勝手につけました笑

アントニムゲームのルール

・ジャンケンをする

・ジャンケンで勝った人から思いついた名詞を言う

・ジャンケンに勝った人の左横にいる人がその名詞の対義語を言う

・その場にいる全員でその回答について考察する。

・次に回答した人が思いついた名詞を言う

あとは同じように時計回りに進んでいきます。

考察の段階でみんなに納得のいく選択肢を選んだ人にポイントをつけて勝ち負けをつけても面白いかもしれませんね。

「花のアントは?」

 と自分が問うと、堀木は口を曲げて考え、

「ええっと、花月という料理屋があったから、月だ」

「いや、それはアントになっていない。むしろ、同義語(シノニム)だ。星と菫(すみれ)だって、シノニムじゃないか。アントでない」

以上が「人間失格ゲーム」の説明です。このゲームのいいことは遊んでいてなんだか自分が賢くなっているように感じること!実際に言葉についての議論は勉強になったりします。

飲みながら政治や世界情勢について話すのもいいですが、やっぱり思想の違いから気分が悪くなったり口喧嘩になったりすることもあるのではないでしょうか。

でも「人間失格ゲーム」は言葉についての議論ですからそういった心配も少ないと思います!